佐伯泰英・時代小説①
佐伯泰英・時代小説①
毎度、仕事にあまり関係のないブログになっていますが、本日はカテゴリ「時代小説」を新設し、佐伯泰英さんの作品を少しづつ紹介したいと思います。
私が、佐伯氏の作品と出合ったのは4年前。「居眠り磐音 江戸双紙」です。現在、42巻で50巻完結予定のロング作品です。
あまりの面白さに他の全作品も買い集め、読みまくりました。現在3クール目(読み直し)です。
佐伯氏はスペインの闘牛士をモデルにした小説を執筆していましたが、鳴かず飛ばずで、サスペンス物など書きつぎ、時代小説で売れなかったら最後と言われ、大ヒット。60歳ごろから花開いた小説家です。
「書き下ろし」という手法で、書いた先から出版しています。しかも、現在6シリーズが進行形で、月1冊~2冊刊行していますから、ものすごい執筆量です。
本日紹介するのは「古着屋総兵衛影始末」。
・・・徳川家康が天下を治めた1600年、未だ幕府を開いた江戸は夜に盗賊が跋扈する不安定な情勢であった。
そこで家康は、盗賊の親玉「鳶沢総兵衛」を捕え、命を助ける代償として「盗賊の討伐」を命じた。
総兵衛はしてのけ、報償として「古着販売の鑑札」を与え、さらに徳川に仇する者の影始末を命じた。
古着扱いは、盗品と共に情報が集まるため幕府の観察がなければ取り扱えないものであった。(このあたりは現在と一緒。古物商は公安委員会の監督下)
ここに武士と商人の二つの顔を持つ「隠れ旗本」としての生き方が生まれた・・・
という導入で11巻のシリーズです。
注目は、単なる隠密時代小説ではなく、様々な経緯を重ね、大船で海外へと航海する広大な物語だということです。
こちらは、古本でも沢山出ていますが、おすすめは新たに構成の矛盾訂正や、加筆を加えた新刊バージョンです。
さらに、現在、最後の新シリーズ(本人曰く)「新古着屋総兵衛影始末」が始まっています。
最初のシリーズと話が連動してます。初期シリーズから読んだ方が楽しめます。
「新古着屋総兵衛影始末」は現在1~5巻迄刊行中。
読みやすさでは「居眠り磐音 江戸双紙」がお薦めです。個人的には「酔いどれ小藤次 留書」ですかね。一月にドラマ化しましたし。
是非、ご一読願いたし!
と言った感じで、ご紹介させていただきます。
因みに現在は新作待ちなので、池波正太郎「鬼平犯科帳」を一気読みしています。